ひたすら1−1−Aを回り、1点でも食らえば入渠して…18レベルくらいからイ級・ロ級くらいが通常砲撃のみで潰せるようになりプチ喜んだりしつつ、ついにレベル20。
改装なっていざボスに行かん。
駆逐艦は夜戦が得意なのでこの後軽巡はキッチリ沈めたものの、しょっぱなの砲撃で紙一重残して(1点!)駆逐艦を殲滅できず惜しくもA判定。再挑戦したら余裕でだったけど。
というわけで叢雲(改)1隻でめでたく1−1突破。いざ行かん1−2へ。
以下、謎日記。
===
海域で救助した艦娘は基本、除装して後送しているのは前にも書いた。大発を艀に使って輸送する当地で、砲雷ごと艦娘を安全に輸送船に乗せられるような手立ては他にないからだ。
決して口にはできないが、願わくば彼女らがもう規格化されて艦娘などになることなく、個人として生活を人生を恋を謳歌してほしいものだ。
助けた娘が戦地に戻ってまた散った、という物語は何とも言いがたいものがある。ましてやそれがあたかも日常のように繰り返されているという事実、繰り返さねばならぬと彼女達を決意させるだけの現実があると知る身としては。
とまれ、そういう理由で装備の受領をしに、叢雲はラバウルまで行っていた。特に無電があったではないが、頼りが無いのはこれ無事也と勝手に重い、ほどなく戻るだろうと昼寝を決め込んだ。後送待ちのほかの艦娘がいるでもなく、隊には他に艦もなく、司令部とは名ばかりの監視楼に将校斥候
1人だけ、咎めるものがいるでもない。
米語ではバケーションとか言ったか…などとうとうとしているうちに、数時間経ったのだろう。だらしなく寝てたであろう自分の額に叢雲がゲンコツを食らわせてきた。本人曰く最初は揺すったが起きる様子は全くなかったとのことだが、どうにも怪しい。もっとも、ひどいときはフライパンを使って(直接叩かれたことはないが)起こしにくるので、まだ温情のあるほうだろうと思い──間近に迫る彼女の顔を見て、何か違和感を感じた。
装備を受領したのだから当然見た目は変わるのだが、そういう違和感ではない。
彼女は普段からツンケンとした態度を取る(自分はその態度が嫌いでなく、彼女自身もそれを知っているから、指摘することも直すこともないのだが)のだが、普段にも増して罵詈雑言の類いの言葉を浴びせてくる。さすがに訳が分からない。
数分ほど彼女の顔に見とれつつ言葉を聞くともなく聞き流し…ついにむくれてツイと横を向いたとき、自分はその違和感の正体に気付いた。
去ろうとする彼女を呼び止めつつ、体を起こす。
「奇麗に、なったな。」
叢雲は始めは何を言ってるのだ、と言う顔だったが、それが徐々に朱になり、それを通り越して紅くなり、最後には南洋の夕日より顔を真っ赤にして怒ってるのだか恥ずかしいのだか分からない(実際に何を言ってるのだか聞き取れなかった)言葉を投げつけて、走り去って行った。
熱しやすく冷めやすい彼女のことだから、夕食時には特に何事もなかったかのように過ごせるだろうと思ったのだが、さすがに色々悪かったらしく、翌日までひどく冷遇されるハメになった。
海軍士官たるもの海軍飯の一つ知らないでどうすると言われ、半ば無理矢理カレーライスの作り方を覚えさせられたのはイヤな思い出の一つであったが、今日この日を境に、そのことには感謝することにした。
#なお、現在叢雲改は所謂キラキラ状態